「いちいちうるさいですね」

「そんな事より、今宵決行するぞ」

「え?」

「いっただろう。妖の出そうなところに連れて行けと」




そんな事言っていたっけ。
すごく険しい真剣な顔。
いつも、ブスッと険しい顔をしてるけど、いつにも増して。



「どうかしたんですか?」

「いや、なんでもない」




なんでもないって。
そんな感じじゃないんだけど。


わかんないけど、あまり高校生が夜に出歩けないんだけどなぁ。
でも、約束しちゃったし仕方ないか。




「わかりました」




それからもずっと、信長さまは険しい顔をしていた。