「え、ちょっと待って、どういうこと?」

「あ、あのね。昨日の遠足、すずが体調悪いからってバスに戻った後ね、清水寺田村くんと回ったんだ」

「えっ!?」



照れくさそうに話すやよいの顔はほんのりと赤くて。
なにこの反応・・・。



「田村くんってね、すごく物知りで、優しくって意外とおしゃべりなんだよ」

「へ、へぇ・・・。もしかして、やよいさぁ・・・田村くんのこと」

「えっ、や、やだな、そんなんじゃないよ・・・ただ・・・」




必死に否定するやよいだけど、全く説得力ないよ。
やよいのそういう話、初めてかも。
なんだか、嬉しい。



「た、ただね、もっといろいろ話はしてみたいなって。それだけだよ。遠足の後こうやってラインのやり取りしかしてないし」

「てか、同じクラスのくせに、お昼休みにラインで会話って・・・。直接話に言ったら?」

「えっ!そ、そんな、無理だよぉ」

「そんな事言ったって、話してみたいんでしょ?なに?ライン上での会話だけでいいの?」




真っ赤に顔を染めて俯く可愛いやよいの姿に、ついついいじめたくなる。