「信長さま!」
妖の身体からは毒々しい妖気の靄が上がっている。
妖自身も無傷ではないようだ。
私の浄化の力も追いつかないの・・・?
「どうしたら・・・」
「っ、これ以上はすずの身体がもたない。やめさせる」
「だめだよ!せっかくここまで来たのに」
「これ以上黙って見てろって言うのか!?好きな奴の身体がボロボロになってくのを、黙って見てるなんてできるわけない!」
夾くん・・・。
きっと、こんな切羽詰まった状態だから。
普段なら絶対に言わないような言葉を発する教訓に、不謹慎にもきゅんとしてしまった。
嬉しい・・・。
でも。
「それでも。せっかくのチャンスを無駄にしたくない」
「どこまでバカなの!?」
バカでいい。
もう決めたの。