「次から次へと、邪魔立てをするな!人間ども!!」




向かっていった信長さまを、妖が迎え撃つ。
振り下ろした刀を右手で受け止めた。


その瞬間、眩い光が放たれ、妖の右手が弾け散る。
私の浄化の力、ちゃんと使えてる。



「おのれ、小癪な技を・・・」




ギリギリと苛立ちを露わにする妖。
腕の切り口からは黙々とどす黒い妖気が立ち込めていた。





「このまま、一気に貴様を斬り捨ててやろう!」



信長さまが、間髪入れず刀を振り抜いた。
しかし、妖は妖気を放ちそれを回避する。




「信長さま!」



弾き飛ばされる信長さまに、思わず叫ぶ。
信長さまは、すぐに態勢を整えると再び妖に向かっていく。



どうか。
お願い。




身体を貸すことはできても、結局こうして見守ることしかできないなんて。