こっそりと覗きこむと、案の定そこにいたのは、港さん。
そしてその正面にいたのは、夾くん。



「私、瀬名くんの事が好きなの。付き合って下さい!」




正直。
港さんの事をすっかり忘れてた。

協力してって頼まれたけど、結局のらりくらりとなにもできなくて。
港さんが自分でいろいろと動いてたことはなんとなく知ってたけど・・・。



ていうか、なんで夾くんまで同じ時に告白されてるのよ!



・・・夾くん、なんて答えるんだろう。
私の事好きだって言ってくれたけど。


弱ってる時だったし。
今日、普通だったし。




盗み聞きなんて絶対によくないってわかってるのに。
足が、動かない。