「・・・え、ええ!?瀬名くんと両思いになった!?」

「し、シーッ!!声が大きいよ」



お昼休み、やよいに昨日の事を説明した。
案の定こんな反応だったわけで。



「へえ!でも、いいと思うよ!瀬名くん、すずとは普通に話してるし。お似合いな気がする」

「そ、そうなのかな・・・」

「時枝くんじゃなくて、瀬名くんを選ぶとはねぇ」

「選ぶって・・・」



でも確かに、時枝くんの事少し前までいいなって思ってたのは確か。
ハンカチの事もあってだと思うけど。

でも、なんだろう・・・。
夾くんの事はハンカチの事関係なく、好きだなって思った。
ハンカチの持ち主が夾くんだってわかった時は、げって思ったし。


夾くんは、口数も少なくてあまり人と関わろうとしなくて、口も悪いし。
でも、本当は優しくて、私の事妖から守ってくれた事もあって。

目的はどうであれ、妖から人を護ってる。
そんな優しい人。


そんなところをまとめて、きっと好きになったんだ。



「でも、なんか今日朝会ってもすごく普通でさ・・・」

「普通?」

「私は、昨日の今日でドキドキ緊張して、どう接したらいいのかわかんなくて戸惑ってたのに」

「そっか。でも、表に出ないだけで、瀬名くんだって緊張してたのかもしれないよ?」




そうなのかな・・・。