「わ、私も・・・瀬名くんの事、好き、か・・・も・・・」
って、なに答えてるの!?
自分の想いとは裏腹に口が勝手に動き出す。
でも、私は瀬名くんの側にいたいって思ってて。
でもそれは、私は瀬名くんの事情を知ってて、だからで。
側にいたいってことは、少なくとも嫌いじゃないわけで。
そう思うだけの感情は確かにあるわけで。
「かも?」
「っ、す、好き!です!」
普通、こういうのって、なにか好きになるきっかけがあって。
それで、ちゃんと自覚して、それから・・・。
それなのに、自覚する前に好きになってて。
口をついて好きだって答えてて。
これは、間違いなく、私の本心ってこと・・・?
「・・・そっか」
瀬名くんはそういうと口元をゆるませた。
瀬名くんが、笑った・・・。