あんな怖い信長さま、初めて見たかも・・・。
手出しはさせないなんて、本気で言ってるの?
「行けば・・・」
「え・・・でも、」
「あんたに俺の事は関係ないでしょ」
頭をガシガシと掻いて、項垂れるように頭を垂れる。
放っておけるわけないよ。
「・・・ここにいる」
「いいって言ってる」
「瀬名くんの側にいる!私がそうしたいの!」
きっとすごく傷ついてる。
苦しくて、悲しくて、憤りを感じてて。
だって、こんな瀬名くんだって見たことない。
いつだって、なんだか無関心で、誰とも関わろうとしなくて、冷静で。
取り乱したところなんてほとんど見たことないのに。
一人にしちゃだめだ。
一人に、したくない。
「・・・側に、いさせて」