「なんなの、あの人・・・」
怖い。
攻撃をこちらに向けられているわけではないのに。
ナイフの先を喉元に向けられているような、恐怖。
「・・・あいつは、人ではない」
「え?」
信長さまを見ると、険しい表情で見ていた。
怒りに震えているような、そんな・・・。
「そして、あいつこそ俺たちが追い求めていた妖だ」
「え!?」
「あの青いオーラは、間違いない」
瀬名くんも、今まで見たことないような怒りに満ちた表情をしている。
あれが、二人が追い求めていた妖・・・。
瀬名くんのお母さんを殺した、仇の・・・。
でも、私には青いオーラなんて見えない。
「私には、見えないよ」
「見える力には人それぞれ程度があるんだろう」
「そっか。瀬名くんも霊体になったら信長さまが見えるみたいなそんな感じ?」
「ああ」