「清宮。できれば、なるべく瀬名の側にいてやれ」
「え・・・」
「どんな事情があるのか、俺は詳しいことは知らないが、清宮は知ってるんだろう?あいつは今、精神的に不安定になってる。気も立ってるだろう。そういうときは、心を許せる人が側にいてやった方がいい」
心許せる人・・・。
私は、瀬名くんにとってそんな存在になれてるんだろうか。
でも、側にいてあげたい。
瀬名くんを苦しみから、少しでも解放させてあげたい。
私になにができるかわからないけど。
「毎日、瀬名くんちに寄ります」
「ああ、そうしてやってくれ。本当は、誰とも会っちゃいけないんだろうけど」
「はせちゃん、ありがとう」
「いや。力になれなくて、悪いな」
そんなことないのに。
はせちゃんは、私たちに寄り添ってくれる。
忙しいのに、私たちの事まで気にかけてくれて。
十分助かってるよ。