「すっかり、遅くなっちゃったね」

「想定外だ」

「こっちこそ。でも、無事終わってよかった」



なんとかコンセプトに合うような小物をゲットできたし、きっとこれで大丈夫なはず。
すっかり日は落ち薄暗くなってきている。

妖退治を始めてから、夜は少し怖い。
でも、瀬名くんも信長さまもいるもんね。
そう思うと少しホッとした。



「そもそも、二人で買い出しとかふざけてるでしょ」

「でも、皆は放課後残って準備してるんだよ。私たち買い物終わったら帰っていいって言ってくれたし。どっちもどっちだったよ」

「そうか?」

「うん。それに、瀬名くんクラスメイトと一緒に何かするって苦手でしょ?」



ちらっと見ると、眉を寄せている瀬名くんが見える。
クスッと笑って再び視線を前に戻した。


「みんなが、私を選んでくれたのも。瀬名くんが私だったら話しやすいって思っての事だし。まぁ、それは信長さまのせいだけど。でも、それだってみんなの優しさだと思うよ」

「・・・そう」

「うん。瀬名くんが、少しでも話しやすい相手とって。その結果が私で瀬名くんは不服でしょうけど」