「おはよう、清宮」

「おはようございます・・・」



爽やかなはせちゃんの笑顔。
一方の私は、ズーンと沈んだ気分のまま。



「瀬名!お前、大丈夫だったのか!?今日は休めばよかったのに」




はせちゃんが私の少し後ろを歩いていた瀬名くんに気づき声をかける。
ああ、はせちゃん。
その人は瀬名くんだけど、瀬名くんではないのよ。




「ふむ。大事ない。心配は無用だ」



ポン、とはせちゃんの肩に手を乗せ満足そうに通り過ぎていく。
はせちゃんは面食らったようにその背中を目で追っていた。




「せ、瀬名どうしたんだ・・・?キャラ代わってるぞ」

「ええ・・・。あれは瀬名くんであって瀬名くんではないですから・・・」



ウンザリした顔で私がそう答えると、はせちゃんは怪訝な顔で首をかしげた。