そして私は瀬名くんを家まで運んだ。
霊体の瀬名くんは信長さまが渋々運んでくれた。


お母さんには、両親が不在の時に体調を崩して倒れたから少しの間家で看病したいと頼み込んだ。
怪訝な顔をしながらも、倒れてる瀬名くんを前に無下にもできなかったのか、空いてる客間に布団をひいてくれた。



とりあえず本体の瀬名くんと、霊体の瀬名くんを並べて布団に寝かせた。




「な、なんとも異様な光景ね」

「ふむ。面白いな」

「楽しんでる場合じゃないですって」



なかなか見れるもんじゃないけど。
同じ顔が並んでる・・・。




「面白いことを思いついたぞ」

「え・・・」

「ちょっと見ていろ」



信長さまがすごく悪い顔をして立ち上がる。
そしてそのまま、肉体の方の瀬名くんに重なるように転んだ。