「貴様、いい目をしているな」

「・・・はい?」

「俺にそのような目を向けるおなごは貴様くらいだ」



とても楽しそうに笑う。
何がそんなに楽しいわけ。

私は、怒ってるのよ。
それがどうして喜んでるのよ。

謎だわ、この男。



「そんなことどうでも」

「よし。気に入ったぞ。貴様、俺を手伝え」

「・・・は?」

「この世の事を知っているものが必要だ。貴様はちょうどいい」

「ちょっと待って、冗談じゃない!成仏してって言ってるんだけど」

「成仏などしてやるか。俺にはまだやらねばならぬ大望がある」




じょ、冗談じゃないわよ。
勝手にして。
私を巻き込まないで。




「む、無理!私は一抜けします!私には関係―――」

「貴様は逃がさん。貴様の気持ちなど、どうでもよいわ」