この遠足が終わる前に。
ケリをつけなきゃ。
｢ごめん、やよい。私ちょっとやっぱ体調悪いみたい。これからの自由行動私バスに戻ってるね｣
｢えっ、大丈夫？｣
｢うん・・・。平気｣
｢私、一緒にいようか？｣
｢ううん。大丈夫。やよいは楽しんできなよ｣
やよいは心配そうに眉を下げる。
今ならまだクラスメイト近くにいるし、やよいはひとりにはならない。
｢でも・・・｣
｢八つ橋！お土産買えるでしょ？私の分も買ってきてほしいなぁなんて・・・。ダメ？｣
｢そういう事なら、全然任せて！お金は立て替えとくね｣
｢ありがとう｣
ホッと胸を撫で下ろしやよいと別れる。
ちらっと男を見ると、察したのか私に大人しくついてきた。
なんで私がこんな目に・・・。
