「ほ、本当に?」

「怪我をしてだったかは忘れたけど、ハンカチを渡したことはある・・・かな」

「そ、そうなんだ・・・」




ウソ、本当に時枝くんだったの・・・?
忘れられずにいた、あの優しい微笑の男の子。

時枝くんだったんだ・・・。



「あ、ごめん。俺あっちに用があるんだ。ここで」

「う、うん!ありがとう!じゃあ、またね!」




手を振って颯爽といってしまう時枝くん。
私は高鳴る鼓動を抑えきれず、ニヤける頬を両手で抑え込んだ。




「ウソだぁ!」

「見つかったようだなぁ」

「やっぱ、そうだよね。そうですよね!?」

「・・・俺が知るわけなかろう」

「いいんです。信長さまが知らなくても、私が知ってれば!」



信じられない!
こんな運命的な再会があるなんて!