｢気が強く、俺にあれほど強気なことを言うおなごは、あいつとお前くらいだな｣
｢え、私・・・？｣
｢だからだろうか。お前から目が離せんのは｣
信長さまの瞳がいつになく優しく注がれる。
｢・・・会いたいですか？｣
｢そうだな。叶うのなら｣
わからないと言いつつ、ちゃんと好きだったんじゃん。
気が強いお姫様、か。
会ってみたいな。
｢すずは、あのはんかちというあれの持ち主の事はどうするのだ｣
｢ど、どうするって・・・｣
突然帰ってきたブーメランに焦る。
そうだった、信長さまに話しちゃったんだ・・・。
｢どうもこうも、もう探しようがないので、どうしようもないですよ｣
｢諦めるのか？｣
諦める・・・。
でも、そうするしかないんだもん。
