「ねぇ、清宮さん!瀬名くんの連絡先教えてくれないかな!」
キラキラした目・・・というよりも、ハートマークが飛び交いそうな瞳で詰め寄ってくるのは港さん。
あの日交換した連絡先で連絡が来て今こうしてカフェで二人向かい合っている。
「あ、あの・・・なんで突然・・・」
港さんって、瀬名くんの事全く眼中になかったよね?
あの日だって、全く言葉すら交わしてなかったし。
それが、突然どうして?
「自分の身を挺してまで私の事護ってくれるなんて、キュンってくるじゃん!」
「え・・・あ・・・ああ・・・」
言われてみれば、あの日、瀬名くんは港さんの事庇ってた。
まさか、あいつが人を庇うなんて思わなかったけど。
いや、そういえば、私もあいつに助けられたことあったな・・・。
ふとそんな事を思い出した。
私はキュンとなんかなってないし。
「あんな風に助けてくれるなんて・・・、まるで王子さまみたい!全くタイプじゃなかったんだけどさ、よく見ればかっこいいし、私の心を奪っちゃったのよね」
目を輝かせる港さん。
港さんって、こんな子だったんだ。