「ああ、またあのユーレイといるんだ。あんた、友だちいないわけ?」
「失礼ね!いるわよ!今日はたまたま一人なの!」
「夏休みとやらになって、人に会うのはこれが初めてのような気がするが・・・」
「うるさい!信長さまは黙ってて!」
・・・、しまった。
「あんたって、バカでしょ」
「う、うるさいわよ・・・」
こうやってついつい信長さまに反応してしまうから、やたらと友達にも会えないんじゃないか。
変人認定されたくないし。
「あれ、清宮さん・・・に、瀬名?」
後ろから聞こえた声。
ん?
と振り向くと、そこには・・・。
「時枝くん!」
こんなところで時枝くんに会うなんて。
ん?その隣にいるのって・・・。
「港さん?」
「・・・こんにちは」
港千加子(みなとちかこ)ちゃん。
クラスメイトの女の子。
時枝くんと一緒に?
え・・・もしかして・・・。