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彼は病人。
病人。
病人。




「よし」


私はスプーンに粥を救うとふぅふぅと息を吹きかけて冷ます。
それを瀬名くんの口元に運んだ。


「――――は?」

「早く。口あけて」

「は、なに言って・・・」



喋るためにあけた口にグイッと強引にねじ込んだ。
わたしだってこんなこと恥かしいけど、仕方なくやってるの!
私が熱を出した時にはいつもお母さんがしてくれてた。


高校に入ってからは風邪をひかなくなったからないけど。