「だから、言っただろう。この状態だと見えないんだと」



見えないってなんて素敵なの。
こんなの、見えないほうがましよ。


「今まで、見たことない量の妖が・・・っ」

「・・・ちっ」




瀬名くんは舌打ちをすると目を閉じる。
え?
と思った次の瞬間、瀬名くんの身体が力を失いその場に倒れた。

手に持っていたアイスは無残にコンクリートに落ちる。




「せ、瀬名くん!?」



いったい、どうしちゃったの!?
こんな時に気を失うなんて!
軟弱者!