「先生、持ってきましたよー」 理科教務室は薄暗く不気味だ。 ここに来たくない理由の一つだったりもする。 「ああ、ありがとう。清宮さん。その机の上に置いておいてくれるかな」 「はい。・・・じゃあ、失礼します」 長居は無用。 さっさと出て行こう。 ノートを言われたとおり机に置いてそそくさと戸の方へと向かう。 「清宮さんは・・・」 でも、そんな私を水原先生が引き止めた。