「瞬、おまえほんとにウザい。いきたいやつだけいけばいいだろ───」
〜 〜 〜 〜
「みんな、もりあがってるかーい!」
黒いソファーの上に立って、テンションが高い瞬。
俺と瞬のむかい側には、ハデな女子4人。
はぁ……。
あのあと、けっきょく瞬にむりやり駅前のカラオケにつれてこられた。
「ちょ、斗真。もっとテンションあげてこーぜいっ」
あげれるわけねぇだろ。
てか瞬がソファーの上でうごきまくるから、ドスドスゆれてきもちわりぃ。
「てかさ、いま思ったんだけど俺ら自己紹介してなくない?」
マイクから口をはなしてそう言う瞬に、女の子たちが「ほんとだぁ〜」と口々に言いあってケラケラ笑う。
「じゃあ、まず俺からいっきまーす!えー、なまえは瞬で、かわいい子が大好きでーす!ちなみに、彼女募集中なんで♪」
こいつふだんから声がでけぇのに、マイクをもたせたら耳がいたい。