茶色く染めた長い髪をきれいに巻いて、ひざ上のみじかいスカートからみえるスラッとした長い脚。


みんな、いろんな色のカーディガンを着ているなか、うすピンク色のカーディガンを羽織っている花恋。






斗真(とうま)、なに花恋ちゃんみてんだよー。

なー、(れん)(あき)ぃ〜!こいつ、花恋ちゃんにあっつ〜い視線おくってんだけどー」


ともだちとはなしている花恋をしばらくながめていると、横からそんな声がきこえてきた。


「斗真、花恋をみる瞳はやさしいもんな。俺らにも花恋とせっするときみたいにしてくれたらいいのに」

「だろ?蓮。俺らとか、ほかの女子とはくらべもんになんねー」

「……あれだけかわいかったら、まぁ……わかるよ」


「おまえらうっせーよ。秋も、ボソッとつぶやくな」


はじまったらとまらないひやかし。


横でケラケラ笑っているやつらを無視して、そのまま花恋をみつづけた。






……花恋は俺の、


自慢の彼女。