4月。 私たちは三年生になった。 勿論、私の制服は今の学校のもの。 以前のように過度にジロジロ見られることはなくなった。 「海也ーー、一年の女が呼びよるー」 それに反して、 海也の下級生からの人気は衰え知らずで加速していくばかり。 「……うーん」 ヤンキーで近寄り難かった部分が丸くなり、 話しかけやすくなったのも理由みたい。 同じクラスになった私に気を使うように、 ポーカーフェイスで下級生の告白を受ける海也の姿は、 見てるだけで、胸がキリキリした。