「い、いや!いやっ。」



神崎さんが抵抗する。その神崎さんのお腹を美山さんが蹴った。








神崎さんはお腹を抑えて泣き出した。






そんな神崎さんを見て笑いながら、美山さんはハサミを髪に近づけていく。






私のせいだ。


私が神崎さんに近づかなければこんなこといならなかった。







神崎さんの髪。



黒く手、まっすぐで、キレイな髪。


走ると後ろになびいて、風が吹くと躍ってほんとに綺麗な髪。




その髪に憧れてい、私も伸ばし始めた。






切られちゃう。私のせいで、切られちゃう。



「やめて!もうやめて!」




「もう遅い。」







そう言って美山さんは容赦なく神崎さんの髪を切った。