「な、なによ……仕方ないじゃない。私が出ることで優勝出来るから、なんて言われたら出場しないわけにはいかないでしょ」

「はいはい」


食べ終わった食器を片付けて流し台へ運ぶ才賀。

「洗うから置いておいて」と声を掛けると「おう」と返ってきた。



この数日、洗い物についてみっちり叩き込まれたから、今では一人でも洗い物が出来る。

といっても、食器洗浄機があるからそこに入れればいいんだけど……


「自分で洗うのも、何だか楽しくて悪くないわね!」


妙な達成感を覚えて、ずっと手で洗っているの。