教室を出て、廊下を歩く。


歩くんだけど・・・人がほとんどいない。


部活に参加する人が多いのだろうか。


これはやばいな・・・。


「見つからないように、裏門から行くしかないか」


だとすると、靴を持っていき、中庭のとこから体育館の横を通って出なければならない。


まず、最初の目的地は

「一階の靴箱だ」


急いで二階から一階に下りる。もちろん、静かなので、足音にも気を付けて。


「神崎、神崎・・・あった」

急いで靴を取り出す。廊下を靴下で歩くのは汚いから、上靴は持って帰らなければならない。


次は中庭か。


幸い、靴箱から中庭までは結構近い。

これはいけそうだ。




青崎学園の校舎は二つあり、教室がある校舎と図書室、放送室、音楽室などがある特別校舎がある。

校舎は『コ』の形に作られており、玄関が二つの校舎をつなげている。


中庭はその二つの校舎に挟まれたところに存在しており、体育館はその先にある。

つまり、校舎、玄関、体育館が中庭を囲んでいるようになる。裏門は、体育館と校舎の間を通り抜けたところにある。


中庭は校舎に囲まれていて、見つかりやすそうに見えるが、ここは木がたくさんあり、葉っぱで校舎側から見えなくなっている。

グリーンカーテンみたいな感じ。夏限定の。


ちなみに校舎のことを教えてくれたのは風華。


・・・メッチャ頼りになるわ。持つべきものは友!ってね。