「あの、なんで私の名前を決めるけられなきゃならないんでしょうか?私の名前は新崎香織。神崎詩織さんのことは知りませんが他人の空似です。他を当たってください」
言いたいことは言った!ここまで言われて引き下がる人はなかなかいないはず。確信がなかったら他を当たるだろう。
「いや、間違いではない。写真もある。…とりあえず行くぞ」
そう言って、どんどん先へ進む男子生徒。
そして引っ張られる私。
…………まじか。
「あの、どこまで行くんでしょうか?今日は早く帰りたいんですが…」
引っ越して来たばっかりで、未だ部屋が片付いていない。っていうか、片付けすらまだ始めてない。
……今日は早く帰って片付ける予定だったのに。
「…もうすぐ着く」
すぐってどのくらいなわけ?人によって個人差あるじゃん。私が聞きたいことはそこじゃないんだけど…
「どこへ向かっているんですか?」
「鏡花水月のところだ。まぁ生徒会室だな」
「そうですか」
「あぁ」
「………」
「………」