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「空ぁー勉強しなさいよ」
「わかってるって!」
反抗期・・・?
もう中3なのにこんなのんびりでいいのか?
―ポツポツ・・・
雫が屋根にあたる音がする。
今日は、ずっと晴れだって言ってたのにな。
「やだぁ雨?」
空は、唇を尖らせおでこを窓ガラスにくっつけていた。
「そう?私は、好きよ?」
だって、君に会えるから。
「ねぇ、お母さん。」
「ん?」
「なんで、お父さんがいないの?」
ずっと、触れなかった話題。
空も、勇気を出して言ったのだろう。
「・・・お父さんは・・・・・空になったの」
「星じゃなくて?」
案外楽に、翼の話ができそうだ。
「空になったの」
「私の名前の由来?」
「・・・半分そうだけど半分違う」
不思議そうな顔をして私を見つめた。
「空は、雨を降らせるから」
「やだぁ、何それ?」
さすがに私が悪いなんて言わなかった。
いや、言えなかった。
なんでだろね?