ナツくんのことを思い浮かべながら思わずそんなことを口にした私。



松村くんはそれを聞いてふーん、と笑っていたけれど、私はなんだかますます早くナツくんに会いたくなってきてしまった。



早くナツくんに会ってホッとしたい、なんて。



やっぱり私はナツくんがいいって。



他の男の子と話してたらますますそう思ったんだ。



この合コンが終わったら電話してみようかな。



いつもナツくんからかけてもらってばかりだから。



そのためにも今日は、何事もなく無事に終わりたい。



花鈴のことちゃんと守らなくちゃ……。


よし……。



そしてこうなったら何としてでも花鈴からカイトくんを遠ざけようと思った私は、



「あの私…、カイトくんとも話してみようかな」



松村くんとの話し途中だったにもかかわらず思いきって席を立った。



私と花鈴は同じ顔だから、顔の好みで言えばきっと、カイトくんは私のことも気に入ってくれるはず…。


そんな無謀な考えのもと。



花鈴に怒られてもいいから、カイトくんが自分のほうに興味を持ってくれるようにしようと思ったんだ。