カイトくんはイケメンだけど、ちょっとチャラい感じ。



花鈴を気に入ったのかなかなか積極的だ。



「花鈴ちゃん、俺ら気合うね〜」



さっきから花鈴の髪を触ったり、頭を撫でたりとか普通にしてるもんだからそのたびに私はヒヤヒヤしてしまった。



花鈴、流されちゃダメ…。

その気になっちゃダメ〜!



心の中で叫びながら黙々と一人ジュースを飲み続ける。



そしたらそんな私を見て隣の男の子が声をかけてきた。



「大丈夫?ちゃんと食べてる?」



その彼は確か、さっきの自己紹介でカイトくんと同じ工業高校の一年生だと言っていた、松村くんという人。



黒髪に黒縁のメガネが似合う、今日のメンバーでは一番爽やかそうな人だった。



「あ、いえ…た、食べます…」



「はは、鈴菜ちゃんはおとなしいんだねー。

花鈴ちゃんとはまた雰囲気違うね。

実は合コンとか全然来たことないでしょ?」