いつの間にか5月の終わりになり、転校する前日になっていた。

「珠樹、明日だね。母さん寂しいわ」

「うん。ごめん」

「あ、そういえば、明日って何時だっけ??」

「10:00の電車だよ。ここを9:00にでるから…。歩いていくつもり」

「そうなん?やったらもうねんといけんね。…おやすみ、珠樹」

「うん…おやすみ」

2階の自分の部屋にいくために階段をのぼった。

そしたら…


「ねぇちゃん、何で殊覇羅にいくん??」

「海斗…。起きとったんか…」

「もう中学1年だ、11:00とかおきとるよ」

「そっか、うち3年やから1年か…。行く理由は…」




「ねぇちゃん、それまじなん?何でゆってくれんかったん??」

「…ゆったからって助けになったって思えなかったから、ゆったところで何の意味があったのかわかんなかった…だから…」

「家族なら、ゆってとりあえず助けを求めてよ!!家族やろ!!」

なんなんそれ…。意味わかんないよ…。

「家族やからってなんもかもいえるわけない…明日ここ出るから、こんな思いさせんでよ…」

「あ、ごめん…。でももっと頼ってほしかった…」