気づかれないように足音を殺して部屋を出た
リビングはなんの音もしていなくて、気になって覗くと女は泣き疲れたのか床に寝ていた
これでも一応七年間も私を育ててくれたのだ
女を抱き上げソファーへ運び毛布を掛けた
私は女、、いや、母の方を向き呟いた
「私ね、本当はあなたのこと嫌いじゃない。今までありがとうございました」
殴られても蹴られても罵声を浴びせられても嫌いにはなれなかった、、
これでも一応、私の母だからね
そう言ったとき女が少し泣きそうな顔になった気がした
な、わけないよね
私は静かに家を出た
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