この日の天気は豪雨。
こんな雨の中外に出る者は『アントリュス』しかいないだろう。
数十分がたって、『ナモ』の上空に着いた。
メンバー編成で皆、『偽人』に似ていた為、『ナモ』に侵入することができた。
もしも、『偽獣』に似ている人達だったら大変だったかもしれない。
「『エトロムス組』にこっそり我らの仲間『アルファツ・ライダム』を組団に入れて置いた。今日はこの天気もあって、アジトで大人しくしているとの事だ」
「ねぇ……、アスハさん」
「何かしら?リュクリエ様」
「その『アルファツ・ライダム』って誰?」
「リュクリエ様は面識がないのね。アルライ様は様々な組団への侵入が得意なの。私達と同期なのよ」
「同期?」
「ええ。私と、インガ、フォルスタとアルファツは一緒にこのグループに入ったの。理由は様々だけど、私の場合は……」
「そこまで話している時間はないぞ。どれだけ時間がかかるかは予想が出来ていないからな。戦闘は避けられないだろう。アジトの前まで移動する。その間で終わるなら話してもいい事にする」
「了解しました」
「リュクリエは戦闘経験がないから充分気を付け、他は、私の援護やリュクリエを守る事もするよう気を付けつつする」
「わかりました」
「いっちょ派手にやりましょっ!」
「あまり気乗りではありませんが……。全滅ならばやりましょう」
そして、アリューセは歩き出した。
その後に、フォルスタさん、インガ、最後尾に私とアスハさんと並んだ。
「えっと、私の場合はなんだけど……。今回の任務……『エトロムス組』の全滅。その『エトロムス組』の組長の子供なのよ私は」
「え?……肉親を殺すんだよ?いいの?」
「父のやっている事は間違ってる。だから私はそれから逃れる為に組団から離れたの。父の名前は『バーチェルス・エトロムス』私は『アスハトス・エトロムス』。私は父を殺す義務があると思っているの。唯一の肉親を……。私は間違えている道を正すために父の元……親の元を離れた。間違えた道を正す事は手段を選ばない。刺し違えたとしても……ね」
「刺し違えても?……私のお父さん…多分この世にいないもん。どれだけ辛いか…私にはわかんない。でも、心の中は凄い事になってると思う。アスハさんはまだ決心出来ていないんじゃない?」
「そうなのかも…。でも、やらなきゃ!」
「無理はするなよ。アスハ自身が戸惑えば我が殺す……」
「何かとすみません」
「もう少ししたら着く。戦闘準備はしておくように」
皆うなずき、姿を変え始める。
「……本能発揮の時間だ。リュクリエよ……。」
と、誰かに囁かれた。でも、その声はアリューセ、フォルスタ、アスハ、インガの誰でも無い。でも、私はその言葉をなんとなく理解していた。私自身でも、信じがたい力を持っている事。これは事実であるから。
私は黒狐へと姿を変えた。
「これがリュクリエ様の戦闘体……」
「リュクリエ…やはり君にはとてつもない力を感じる」
「それより、早く任務を終わらせましょうよアリューセ様っ」
「それもそうだな……。インガ、我はドアからの侵入。フォルスタ、アスハ、リュクリエの3人は窓を割っての侵入。ドアを開けた隙に窓を割れ。いいな?」
「はい!」
3人は同時に返事をした。
「インガ、ドアの前に」
「了解っす」
「3人も近くにいつつ別の窓から入れ。では、20秒後開始する」
そして、懐に隠されていた懐中時計を見ながらドアの前へアリューセは進んだ
「フォルスタ様は奥の窓、リュクリエ様は真ん中の窓を頼みます。私は手前を」
「うん」
フォルスタは手で「了解」と、表した。
(5…4…3…2……1…)
ガチャッ!と、扉が開いた。それと同時に窓を割る。
「何もんだ貴様らは!」
「ん……?その『白虎』のような姿は……ボスの娘殿『アスハ』かっ!?」
「っ!」
「当たりのようだ……。残念だが、ボスの命令によりあんたを殺さにゃならねぇ。俺だって殺したくはないさ。だが、許せよ!」
と、『エトロムス組』の数人はナイフを取り出し、アスハへ投げ飛ばす。
「ふふふ。私はあの頃よりも遥かに強くなったわ。貴方方幹部の下っ端に負けるわけが無いわ。邪魔なの早く死んで?」
と、いい下っ端に『白虎』となったアスハが噛み付く。
「うがっ!」
「すみませんねぇ。我々は急ぐため死んでもらいましょう。観察眼!」
フォルスタは『梟』の姿になり、目を光らせた。
「私の観察眼からは逃れません。神爪(かみづめ)!」
「ぐはっ!」
ひとりの下っ端が倒れる。
「神爪には猛毒が……。皮膚に触れるだけで死にますよ……」
「っ……」
「騒がしいんだよ!今俺様は怒ってんだよ!さっさと死んで黙れ」
下っ端の腹に手を貫通させた。
「がはっ!すみま…ん。『ロベルタ』様……」
「弱気者は死ぬ。これ基本っしょ。これは下っ端が分かってねーんだ。死んで当たり前だ。ところ聞けばそこの『白虎』さんはアスハだと聞いたぜ?」
「うっ……」
「雑魚共は、俺らに任せるっす!」
「では、インガとわたくしで『ロベルタ』と名乗る者を排除致します」
「そうだな……。では、アスハ、我、リュクリエは先へ急ぎ、始末完了後すぐにインガ、フォルスタは合流だ」
「了解っす!」
「承知」
「お?貴様らが俺様の相手をしてくれるのか……ククク……面白い。では、改めて俺様は『ロベルタ・アベイト』エトロムス組団の幹部の1人だ」
「幹部が今お目立ちっすか……」
「我々の任務に添えて、『ロベルタ・アベイト』殿を排除致す」
「おうおうおうおう!上等上等!掛かってこい!」
こんな雨の中外に出る者は『アントリュス』しかいないだろう。
数十分がたって、『ナモ』の上空に着いた。
メンバー編成で皆、『偽人』に似ていた為、『ナモ』に侵入することができた。
もしも、『偽獣』に似ている人達だったら大変だったかもしれない。
「『エトロムス組』にこっそり我らの仲間『アルファツ・ライダム』を組団に入れて置いた。今日はこの天気もあって、アジトで大人しくしているとの事だ」
「ねぇ……、アスハさん」
「何かしら?リュクリエ様」
「その『アルファツ・ライダム』って誰?」
「リュクリエ様は面識がないのね。アルライ様は様々な組団への侵入が得意なの。私達と同期なのよ」
「同期?」
「ええ。私と、インガ、フォルスタとアルファツは一緒にこのグループに入ったの。理由は様々だけど、私の場合は……」
「そこまで話している時間はないぞ。どれだけ時間がかかるかは予想が出来ていないからな。戦闘は避けられないだろう。アジトの前まで移動する。その間で終わるなら話してもいい事にする」
「了解しました」
「リュクリエは戦闘経験がないから充分気を付け、他は、私の援護やリュクリエを守る事もするよう気を付けつつする」
「わかりました」
「いっちょ派手にやりましょっ!」
「あまり気乗りではありませんが……。全滅ならばやりましょう」
そして、アリューセは歩き出した。
その後に、フォルスタさん、インガ、最後尾に私とアスハさんと並んだ。
「えっと、私の場合はなんだけど……。今回の任務……『エトロムス組』の全滅。その『エトロムス組』の組長の子供なのよ私は」
「え?……肉親を殺すんだよ?いいの?」
「父のやっている事は間違ってる。だから私はそれから逃れる為に組団から離れたの。父の名前は『バーチェルス・エトロムス』私は『アスハトス・エトロムス』。私は父を殺す義務があると思っているの。唯一の肉親を……。私は間違えている道を正すために父の元……親の元を離れた。間違えた道を正す事は手段を選ばない。刺し違えたとしても……ね」
「刺し違えても?……私のお父さん…多分この世にいないもん。どれだけ辛いか…私にはわかんない。でも、心の中は凄い事になってると思う。アスハさんはまだ決心出来ていないんじゃない?」
「そうなのかも…。でも、やらなきゃ!」
「無理はするなよ。アスハ自身が戸惑えば我が殺す……」
「何かとすみません」
「もう少ししたら着く。戦闘準備はしておくように」
皆うなずき、姿を変え始める。
「……本能発揮の時間だ。リュクリエよ……。」
と、誰かに囁かれた。でも、その声はアリューセ、フォルスタ、アスハ、インガの誰でも無い。でも、私はその言葉をなんとなく理解していた。私自身でも、信じがたい力を持っている事。これは事実であるから。
私は黒狐へと姿を変えた。
「これがリュクリエ様の戦闘体……」
「リュクリエ…やはり君にはとてつもない力を感じる」
「それより、早く任務を終わらせましょうよアリューセ様っ」
「それもそうだな……。インガ、我はドアからの侵入。フォルスタ、アスハ、リュクリエの3人は窓を割っての侵入。ドアを開けた隙に窓を割れ。いいな?」
「はい!」
3人は同時に返事をした。
「インガ、ドアの前に」
「了解っす」
「3人も近くにいつつ別の窓から入れ。では、20秒後開始する」
そして、懐に隠されていた懐中時計を見ながらドアの前へアリューセは進んだ
「フォルスタ様は奥の窓、リュクリエ様は真ん中の窓を頼みます。私は手前を」
「うん」
フォルスタは手で「了解」と、表した。
(5…4…3…2……1…)
ガチャッ!と、扉が開いた。それと同時に窓を割る。
「何もんだ貴様らは!」
「ん……?その『白虎』のような姿は……ボスの娘殿『アスハ』かっ!?」
「っ!」
「当たりのようだ……。残念だが、ボスの命令によりあんたを殺さにゃならねぇ。俺だって殺したくはないさ。だが、許せよ!」
と、『エトロムス組』の数人はナイフを取り出し、アスハへ投げ飛ばす。
「ふふふ。私はあの頃よりも遥かに強くなったわ。貴方方幹部の下っ端に負けるわけが無いわ。邪魔なの早く死んで?」
と、いい下っ端に『白虎』となったアスハが噛み付く。
「うがっ!」
「すみませんねぇ。我々は急ぐため死んでもらいましょう。観察眼!」
フォルスタは『梟』の姿になり、目を光らせた。
「私の観察眼からは逃れません。神爪(かみづめ)!」
「ぐはっ!」
ひとりの下っ端が倒れる。
「神爪には猛毒が……。皮膚に触れるだけで死にますよ……」
「っ……」
「騒がしいんだよ!今俺様は怒ってんだよ!さっさと死んで黙れ」
下っ端の腹に手を貫通させた。
「がはっ!すみま…ん。『ロベルタ』様……」
「弱気者は死ぬ。これ基本っしょ。これは下っ端が分かってねーんだ。死んで当たり前だ。ところ聞けばそこの『白虎』さんはアスハだと聞いたぜ?」
「うっ……」
「雑魚共は、俺らに任せるっす!」
「では、インガとわたくしで『ロベルタ』と名乗る者を排除致します」
「そうだな……。では、アスハ、我、リュクリエは先へ急ぎ、始末完了後すぐにインガ、フォルスタは合流だ」
「了解っす!」
「承知」
「お?貴様らが俺様の相手をしてくれるのか……ククク……面白い。では、改めて俺様は『ロベルタ・アベイト』エトロムス組団の幹部の1人だ」
「幹部が今お目立ちっすか……」
「我々の任務に添えて、『ロベルタ・アベイト』殿を排除致す」
「おうおうおうおう!上等上等!掛かってこい!」