ーここにいたのか……___ー

ただ1人で泣いていた女の子は顔を上げた。

ー……ヒック……にぃ、様ぁ……ヒクッ……ッどぉして……ここに?ー

兄様と呼ばれた男の子は女の子の顔に手を添えるとそっと微笑んで言った。

ー言っただろう?兄様は____が“何処に居ようとも絶対に見つけてあげる”と……約束しただろう?ー

その言葉に少女は笑って頷いた。

ー兄様……ヒック……私、帰り…たくは……ありませんっ!ー

悲痛に充ちた女の子の言葉に男の子は

ー____……俺達はこうするしかないんだよ……俺達は純血の者として生まれた……だから、純血の者としか結婚出来ないんだよー

男の子の言葉に女の子は

ーどぉして?……兄様は私がいなくなっても構わないのですか?……ー

ー嫌、寂しいよ……僕達はお互い一緒に生まれ育った半身なのだから……でもね?兄様はお前が嫁いだ先で嫌な目にあったり辛くて逃げ出したくなったり死にたくなるほど辛いなら……その時は、兄様がお前をそこから、連れ出して上げるよー

その言葉に少女は男の子を見上げて確認するように何度も何度も訪ねた。

ー本当に?ー

ー本当に……だから、安心して嫁いで良いよ……何があっても俺はお前の見方だから……例え、お前に嫌われようとも……憎まれようとも……兄さんはお前の味方であり続けるよー

そう言って男の子は女の子を抱きしめた。

女の子も男の子を強く抱きしめた。