(え?嘘でしょ?私達、男子校に行くの?この街を、離れたくなかったのに。明日、八重に、言わなきゃ。)

愛加八重(まなかやえ)。私の親友と言っていいくらい仲がいい。

私は小走りで、部屋まで戻った。

私「恋歌、恋歌。起きてよ!」

恋歌「ふぁー。何?梨花こんな時間に。」

私「恋歌。私聞いちゃったの。お父さんとお母さんが話をしているとこ。」

恋歌「別に。私達には関係ないじゃない。そんなこと。」

私「それが関係あるから言ってんの。私達、悠稀と佑樹の行ってる中学に転校しないといけないんだって。」

恋歌「え!何で?待って!まずあそこ男子高よ?私達、餌食だわ。」

私「恋歌は餌食にされるけど。私は、されないから大丈夫!」

(絶対無自覚だわ。どっから出てくるのかしら。この自信は。。。)と恋歌は思う。

恋歌「とにかく、仕事の都合なら仕方ないわね。教えてくれてありがと。梨花。」

私「ううん。別に大したことしてないもん。おやすみなさい。」

恋歌「おやすみなさい。」