あの話は、お父さんの矢沢潤、そしてお母さんの矢沢花恋が内密に話を進めて来たこと。

それを、知ったのは昨日の夜中。

同室の双子の姉の恋歌を起こさないようにトイレへと向かった。

深夜3時。

お父さんたちの部屋から明かりが見えた。

(あれ?いつもなら寝てる時間なのに。。。)

私は、恐る恐る隙間から中を覗きこんだ。

お父さん「やっぱり、置いていこう。外国なんてあの子達にはまだ早すぎる。」

お母さん「そうね。私達だけで行きましょう。」

(ま、まさか。私達がわがままばかり言っているからおいて行ってしまうの?)

お父さん「仕事のことだ。仕方がないな。」

(し、しごとー!)

お母さん「でも、あの子達はどうするの?10年は帰ってこられないんでしょ?」

お父さん「それは、手を打っている。」