理事長………じゃなかった。

真哉さんはあたりを1回見渡すとやっとの思いで口を開いた。

「恋歌と梨花に護衛をつけるぞ!
護衛は、トリプルスターズ。」

え?そんなグループあったの?

トリプルなんだから3人なんだよね。

そう思って安心した私が悪かった。

「入ってこいよ!」

と言うと。

『しつれーしまーす!』と口を揃えて言った。

明らかに3人じゃない。

1…2…3…………5人いるじゃん。

「あのー、5人もいらないんじゃ……。」

私は言った。

「5人?5人じゃないぞ!7人だ!お前らの兄弟を忘れたか?」

ふぇ?お兄ちゃんたちも!

7人もいらないよ!って言いたくなる。

みんなは、ざわざわとしている。

「ねぇ、理事長。悠稀と佑樹って、恋歌ちゃんと梨花ちゃんの兄!?」と1人の男の子。

「あぁ、そうだぞ!」

「だから、仲良さそうだったんだ。ちょっと妬いたぞ!悠稀。」

「しかたねーだろ。男子校に入るなんてしらねーんだからよー。」

あのー、勝手に話を進めないでくださいます?

ってよく見れば、お兄ちゃん以外に見たことある顔が1人。

「小日向……君?」
と私は、口を開いた。

「え?覚えててくれたの?ありがと。」

いや、覚えないで!っていうほうが無理でしょ?

あんな大胆な子知らなかったもん。

授業中に話せかけてくるなんて子。

「じゃ、紹介するね。1番左は、柊結人。グループリーダー。隣は横峯芦生。ムードメーカー。神楽坂修斗。おとなしめ。矢野連都。いつも寝てる奴。あとは、恋歌ちゃんたちの兄。悠稀、佑樹。」