「唯ちゃん、龍騎の想い人だったんだな。」


龍騎の名前を出され
ビクッとする私。



「感謝してるんだ。
龍騎は変われたのも汰斗が変われたのも唯ちゃんのおかげだ。ほんとにありがとう。」


頭を下げる汰斗くんのお父さんとお母さん。


「いえ、私は何もしてないです。
ただ、好きになったのは龍騎と汰斗くんなので。」


「汰斗のことを大切にしてやってくれ。
そして、龍騎のことは忘れないでやってくれ。」


「はい。分かってます。」


こんな、温かい家族はないよ。
汰斗くん、あなたはいい家族に恵まれたね。


羨ましいよ。