目を凝らすと、走ってくる子が見えた。

「遅ーい!」

走ってくる子は奏太。

「いや、だって(笑)。。またナンパされてんだもん。(笑)しかも、一本背負投いって(笑)」

「そこまで笑うこと無いじゃん。元はといえば………

「ハイハイ。俺が悪かったよ。」

と私の言葉を遮る。

私は、プクッ。と頬を膨らました。

これは怒ったサインです。

「ハイハイ。わがままなお姫様だな。行こうぜ。」

「行くってどこに?」

「内緒!」

ほんとずるい。

奏太のエンジェルスマイルは、私じゃ、かなわないや。