海音は、私だけに言ってくれたもうひとつの過去がある。

それは…幼い頃の愛しあっていた人の死。

海音は、生まれつき体が弱くて入退院を繰り返してきた。

その子も、病弱だった。

その子の名前は、如月琉生斗(きさらぎるいと)。

琉生斗君は肺がんを患っていた。

でも、その頃はなんともなくて走ったりしていた。

でも、がんの進行は早かった。

何回もおみまいに行ったりして元気づけていたけどそのかいもなく天国へ旅立ってしまった。

病院で、琉生斗くんのお母さんが遺品を整理しているときにベット下に隠してあったお気に入りの箱の中で見つけた2枚の手紙。

すべてひらがなで、『おかあさんへ』
そして、『みおんちゃんへ』

とかかれていた。

海音の事が大好きだったと思えるような内容の手紙。

海音はまだ、大事にとってる。

琉生斗くんと遊ぶたびに恋心をつのらせていた海音は、琉生斗くんと一緒に心だけ天国へ行ってしまったようにショックで心を閉じてしまった。

それ以来、言葉の暴力が始まり。

引っ越しの日々、

事故。

琉生斗くんの死が海音を一番変えてしまったのかもしれない。

神様はとても残酷。