あたしたちは近所の公園に行った。
けど、沈黙が・・。
何を話せば良いのかわかんない・・。


「・・フラれたぜーい」

そう言って和希は自嘲気味に笑う。

「え、うそっ?!」

口から不意に疑問の言葉がこぼれた。

だって、あんな笑顔を見せてくれたし。
絶対OKされたんだって思ってたから
あたしはかなり驚いた。


「美雪先輩、好きな人いるんだってさ。
まあ・・知ってたけど」

「知ってたのに告ったの?」

あたしは思ったことを
素直に口に出していた。

「あほだって思っただろー?
でもスッキリしたくてさっ!」

和希はまた笑顔を浮かべた。

本物のあほ男だ、和希って。
呆れるくらいにあほで、
呆れるくらいに真っ直ぐで。
呆れるくらいに・・愛おしい・・。


「つーかお前、告ってねーだろ?
お前も俺を見習って告ってみ−・・」
「好きだよ」


あたしは和希への想いを込めて
にこっと笑った。
人ってこんなに素直に笑えるんだ・・。


伝えたいって思った。
この溢れそうな気持ちを。
愛しくて愛しくてたまらない気持ちを。
ただ、真っ直ぐに。