「じゃあ、洗いざらい話してもらおうか」


俺が机に頬杖をついて見つめると、当たり前のように俺のスウェットを着たマユが姿勢を正して座り直した。


「話しづらいんだけどさ…」


いつもより歯切れが悪い。



「いつものことだろ、話しづらいなんて」

「そうなんだけど…」

「で、今回は何?」

「うーん…」


一向に口を割らないので、買ってきた缶ビールを注いでやる。
アルコールで口を軽くさせる作戦だ。