「でさー春花ってば、バスから降りたら、もう いないんざぜ?」


「うっごめんってばぁ…。」


電車がくるまでの間、そんな話ばっかしてた。


謝り続ける私に、喋り続ける海斗。

そんな私達の会話を笑いながら聞く俊くんに、

『もう、海斗いいじゃないっ』と助け船を出してくれる、沙良。



私は、こんな雰囲気が大好きだった。


それが―あまりまえだと思ってた。



勢いのいい音と同時に電車が来た。


あーあぁ。


「じゃ、またな。」



そう言って背を向けて、道路へ戻ろうとしている俊くんに…


1台の車が




突っ込んできた。