渋々風太の後を追って入った乃春だったが、船の上は予想以上に人が多く出入りしていたため、怪しまれることはなかった。



所々で日本語でない言葉が話されているがまったく理解できない。



日本人ではまずありえない色をした髪の毛や目の色初めて見る異国の人間に乃春は驚いた。



気が付くと周りに気を取られ風太と逸れてしまっていた。



甲板の上を捜したが風太の姿はない、残る可能性があるとするなら部屋の中だ。



近くにある扉を開け中に入ってみると、部屋は薄暗く大きな箱や小さな箱が山積みなっていた。