お互い、だんだんヒートアップしてきて

口調も強くなる。

「お前は、俺に怒ってるん?それとも何?勉強が全然分からないバカな自分に怒ってるん?」

最後の言葉に、我慢していたものがプツンと切れた。

「はぁ?そもそも、拓真が機嫌悪いんじゃん!」

「悪くねぇし」

「悪いよ!勉強がわからないのはいつもことなのに、何で今日はそんなにいうの!?」

「お前の、頭の悪さにうんざりしただけだ。」

「なっ…!」

さすがに、私も傷つく。

そして今まで溜めてたものが一気に溢れてくる。気が付いたら涙が流れていた。

拓真のぎょっとする顔が目に映る。

「もう、いいよ!帰るっ!」

私は、勉強道具を鞄にしまい、拓真の家を飛び出した。

私は、思った。

(あいつなんて、もう好きじゃない!好きになんてならない!)

そして涙をぬぐった。