お店を出て私は大和に言った。
「コレっ!」
私は鞄から財布を取り出してお金を大和に差し出した。
「入らねぇ。それにこの服は俺が桃華に買ってあげたんだ。」
「だからって食費まで出してもらってるのに洋服くらい自分で出すよ。」
「だからだろ?」
「えっ?」
「いつも料理を作ってくれてるお礼だ。
桃華と付き合って一緒に住む前は料理だって出来ないし、コンビニだったりカップラーメンだったり、食べない時もあったしな。
桃華が毎日、朝も昼も夜も料理を作ってくれてるから最近は体の調子もいいし感謝してるんだ。だから服は日頃のお礼だ!
旅行は俺が桃華とゆっくり行きたいから俺の勝手だけどな。」
そんな風に思ってくれてるなんて…。
「わかった、ありがとう。」
「さっ、帰るか!今日は何を作ってくれるんだ?」
「今日は買い物をして遅くなったからオムライスとサラダとスープ!」
「じゃあ大盛りで頼むな?」
「うん!」
嬉しそうに大和が言うから私も嬉しくなった。
料理を喜んでくれるのは女にとって嬉しい事だ。
こんな風に言われたらもっと美味しいものを作ってあげたいと思ってしまう。
私達はマンションに帰り、私はキッチンで急いでオムライスを作り、その間にスープとサラダも作り、二人で一緒に食べた。