「いいだろう。100でも、200でも注文をとってきなさい。売れた数によって、貸与分の割合は考えてやる」

「やった!!ありがとうございます」

会長は、大声で笑うと、
「取引を断って、内藤のボンに、忘れた頃に仕返しされるのもいやだからな」と葵に握手を求めた。


「理貴はそんなこと根に持つタイプじゃないですよ」とユウはフォローした。

「そうか?ワシはあれは、じいさんと同じで、執念深いとみておるが。
ところで、わしの白髪頭はかっこよくないか?」


「てへ」葵がごまかす。

「うちのばあさんが言っておったぞ、中川に一人にとんでもないのがおると。お前は、もう、母方の実家は継がんのか」


「はい。私は母の実家のことはノータッチですから」何だって?ユウは葵を見た。

お前、このじいさんと知り合いなのか?

だったら、早く言えよ!


「そうか、ばあさんが喜ぶ。皆でうちにも遊びに来なさい。
さっきの動画の子もな」