会長さんは、伊都が解説する画像をじっと見ていた。

「この子は、学生服を全部調べたのか?」

「いいえ。そうじゃないと思います。でも、彼女は、家族の洗濯をして、
食事を作り、繕い物もします。生活者なんです。

ですから、学生服なら、絶対アカネさんがいいと。

洗濯をしても、びくともしないからと、
アニメのレプリカなんかより、こっちを持っていけないかと、真っ先に僕達に言いましたよ」
ユウは、そこまで言うと、息を吐き出した。


会長は、大口を開けて笑った。
「こりゃ、やられた。こんなに言われたら、断る訳にはいかんな…」

「ありがとうございます!!」葵が弾かれるようにあいさつする。